5歳では15%ぐらいがおねしょをする。その後毎年、15%づつ減少し、15歳では約1%に見られる。
まずは、両親があまり心配しないことである。小学校に上がると親同士があまりおねしょの話をしなくなり、心配になりがち、特に、宿泊旅行前は・・・・
夜尿症のケア
- 中途覚醒を強制しない:強制覚醒にて睡眠リズムが乱れ、抗利尿ホルモンの分泌抑制があるのでよくない。
- 摂取水分のコントロール:朝から昼間でたっぷりと水分を取り、夕方から制限しリズムを作る。
- 排尿抑制訓練:尿意を感じてから少し我慢させ、膀胱容量を大きくする。
- 排尿中断訓練:排尿を途中で中断させ排尿機能の強化を。
- 冷え症への対応:手足が冷たいと夜尿が起きやすい、靴下を履かせたり、寝具をあらかじめ保温する。
- 生活リズムの調整:規則正しい生活で、生体リズムを調整、また、叱るよりも誉めるを。
よく食事の前にはトイレに行きなさい、出かける前にはトイレにと言いがちですが、
自然と膀胱を小さくしてしまいます。膀胱をフルに使わせるためには尿が溜まってから
行かせましょう。
今まで夜尿症外来をやってきまして多くのお母さん方が、水分の制限のみ気にしています
制限より、日中学校でいかに水分を取らせるか考えてください
家に帰っていてのどが渇いたと訴えるのは学校での水分不足です
宿泊旅行対策
- 参加、不参は本人の意思で:親が決めるのでなく、自主的参加を
- この時ばかりは夜間覚醒を:本人の承諾を得て、先生に依頼すること
- パジャマ対策:お腹が冷えて下痢しやすいと、色の濃いトレーナーを二枚重ねで着用
- 後はお医者さんでお薬を:三環系抗うつ剤とDDAVP点鼻療法を前日より
DDAVP点鼻薬は本来夜尿症の適用はありません。一時的な使用では問題ありませんが
長期には医師の診断なしに使用しないでください。(この薬値段も高い)
最近、宿泊旅行の数日前に尋ねてくる方が多いのですが出来れば3ヶ月前にご相談ください
病院への通院は
- 重症例は即通院を、他は、上記の夜尿症のケア6ヶ月続け改善なければ相談に
重傷度判定表
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1点
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2点
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3点
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年齢
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6〜7歳 |
8〜10歳 |
11歳以上 |
夜尿の頻度 |
週に数回 |
毎晩1回 |
毎晩2回以上 |
夜尿の尿量 |
少量
(パンツのみ)
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中等量
(パジャマ)
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多量
(シーツまで)
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がまん尿意 |
6〜9歳 |
151〜200ml |
101〜150ml |
100ml以下 |
10歳以上 |
201〜250ml |
151〜200ml |
150ml以下 |
軽症:4〜6点 中等度:7〜9点 重症:10〜12点
何歳までに治れば良いの
- 二次性徴が起こるまでに治ればよいのですが、小学校3年生以上で
夜尿症が治る傾向にない人は、一度、泌尿器科(小児科)に相談しましょう。
夜尿量が減ったり、徐々に朝方にするようになるのは治る傾向です。
二次性徴により、遅くてもホルモンのリズムは整います。
それでも症状が続くのは何か基礎疾患が潜んでいることがあり
通院の必要があります。
最近大人からの夜尿症の質問が多くなっております
子供のうちに治してあげないと、特に女の子は成人になっても
続く傾向が強いようです。
8歳前後が治療をしやすい時期のようです。受診をお勧めします
最近、ストレスを原因とした大人の夜尿症が起きております
ストレスにて自律神経を失調して、夜間の抗利尿ホルモンの分泌低下を
起こし、夜間の尿の生成量が増えて、もらしてしまうのです
まずはストレスの解消が重要ですのでゆっくり休みを入れましょう
それでも続くときは泌尿器科へおこしください
*男性では前立腺炎などの炎症症状でも夜尿症が起こることがあります
まずは泌尿器科の受診を心がけましょう
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